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片岡鶴太郎氏は多才である、まさにTalentだ。とくにその画才はひとかどものと言えるだろう、しかしながらその画風や書風はやはり彼独自のもので学ぶべき対象では無いかもしれない。北大路魯山人の臭みに似て、「叶うはよし、叶いたがるは悪しし」というのは茶の湯でのことだろうがそういった未練を感ずることがある。ま、贔屓筋にはその未練な臭みがまた、たまらぬ味という事かも知れぬが。 むかし彼の描いた牛の絵からポスターを製作する仕事を手伝った。牛の顔ばかりを大きくトリミングしてデザインされていた。思いなしかその顔は片岡氏に似ているように見えた。早川良雄氏の「第5回東京国際版画ビエンナーレ」のポスターもそうだが大きな目は強い。 |
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